認知症のサイン・症状

認知症のサイン・症状

正常な「もの忘れ」とそうでない「物忘れ」の違い

もの忘れには、正常なものと認知症をうたがえるものがあります。正常なもの忘れと認知症によるもの忘れの違いの区別ができればよいのですが、現実にはなかなか難しいものです。これが全てではありませんが、認知症に気づくためには、次のような目安が役立ちます。

  • もの忘れの為に日常生活に支障をきたしているか
  • 日常生活で重要ではないこと(タレントの名前や昔読んだ本の題名など)を思い出せないのは正常の範囲内ですが、仕事の約束や毎日通っている道で迷うなどの場合は認知症のサインかもしれません。


  • 本人が忘れっぽくなったことを自覚しているか
  • 自分でもの忘れの自覚がある場合は正常の範囲内ですが、もの忘れをしていることに気づかず、話の中でつじつまを合わせようとするようになるのは認知症のサインかもしれません。


  • もの忘れの範囲は全体か
  • 経験の一部を忘れるのは正常の範囲内ですが、経験全体を忘れるのは認知症のサインかもしれません。


記憶・学習能力などにみられるサイン
もの忘れの範囲
  • 出来事などの一部を忘れる(例:何を食べたか思い出せない)
  • 出来事などのすべてを忘れる(例:食べたことそのものを忘れる)
自覚
  • もの忘れに気づき、思い出そうとする
  • もの忘れに気づかない
学習能力
  • 新しいことを覚えることができる
  • 新しいことを覚えられない
日常生活
  • あまり支障がない
  • 支障をきたす
幻想・妄想
  • ない
  • 起こることがある
人格
  • 変化はない
  • 変化する(暴言や暴力をふるうようになる、怒りやすい、何事にも無関心になるなど)

朝田隆著:「家族が認知症と診断されたら読む本」日東書院p.33より改変
―厚生労働省HPよりー